昨年末から今年初頭にかけて、アーティスト・日比野克彦さんの作品集を読んで、見ていました。
日比野さんの80年代の鮮烈なデビューというのは、僕はまだ小中学生だったこともあり、
どんなインパクトだったのか、リアルタイムで知らないのですが、
段ボールを使った作品をつくり、表現されていることは、僕が20歳くらいの頃から知っていました。
そのデビューから、もう40年ということで、今では東京藝術大学の学長になられて、
立派な活動をされてきたのだな~と、この作品集を観て、感じました。
僕が20代前半の頃に買った、氏の作品集『HIBINO LINE』(二玄社)も、
もう一度、見直してみようと思いました。
話を作品集『明後日のアート』(現代企画室)に戻しまして、
氏のアート活動を俯瞰して眺めてみますと、
特徴的なのが、アートプロジェクトに多数、関わってこられたということですね。
僕は、どちらかというと海外ばかりに目が向いて、
世界のアートマーケットを意識してきたところがありますが、
氏は海外だけでなく、国内でも旺盛な活動を展開されてきた印象があります。
売れる売れない、評価を得る得ない、注目されるか否か、
といった世界のマーケットでは、アーティスト同士の競争や戦いになりがちですが、
そういうところとは無縁に、堂々と立派に活動できるのだということを、教えていただいた気がします。
そして、楽しんでアート活動をされているのが伝わってきました。
まあ、おそらく天才だからこそ、楽しめる余裕もあるのかと思いますが、
発想が本当に自由だな、アートってここまでやってもいいんだなと、
氏から学ぶことが多いと感じました。
この作品集を観て、思うところはたくさんありますが、
とてもブログだけでは書ききれないので、このへんで。
視野が広がりました。ありがとう。